幼児への「生死」の伝えかた~私たちは命を頂いて生きていることを教えてあげましょう~

No.115更新日付:2024年2月13日

飼っているペットや身内の方が亡くなった時、両親はしばしば子どもに「死」の意味をどのように伝えるべきか迷う経験をすると思います。

一般的に子どもが「生死」について理解できるようになるのは、7歳ごろになってからといわれます。幼児期の「死」とは動かなくなること、いなくなること、どこかに行ってしまうこと、といった単純な理解から、徐々に子どもは生死に対する理解を深めていきます。

このように子どもの「生死」へのアプローチは時期によって異なりますが、こちらのコラムでは特に1~3歳の乳幼児期の子どもたちに、初めて「生と死」を伝えるための適切なタイミングや機会について説明していきます。

子どもと「生と死」との最初の出会いについて

人の生と死はあまりに難しいものです。

しかし単純に自然現象として、生き物が生きているという状態と、命が失われた「死」という状態に、いつか子どもは必ず出会わなければなりません。

子どもたちは、スーパーで売られている魚を見ていることでしょう。この魚はもちろん死んでいます。秋がめぐってくれば、動かなくなった昆虫たちが地面に落ちている様子も見ることでしょう。

「命」という問題は人間が一生をかけて向き合っていくものかもしれませんが、そのスタートはどのようなところから始めたらよいのでしょうか。今回は、その出会わせ方の1つを紹介します。

3歳未満のうちは「生」の美しさを伝えましょう

こちらからはたらきかける必要はなく、もしも子どもが死んだ生き物を示して「どうして動かないの?」と聞いてきたならば「死んじゃったのよ」とだけ答えます。「死んじゃったって?」と聞かれれば「もう二度と会えないということよ」と伝えます。その程度の説明が適当です。

そして、死について「出会う」よりも先に生命の美しさをたくさん見せてあげてください。ここで「出会う」と表現したのは、子どもが自分の中で改めて「死」について、子どもなりの認識を初めて持つ、という意味です。

単純なただの単語としてではなく、言葉にならない心に沸き起こる何かとして、初めて「死」というものをとらえる機会という意味です。

庭園に咲き誇る花々の美しさ、一輪の花を詳細に眺めた時の美しさ、野に咲くとても小さな花の可憐さ。小さい動物たちの愛嬌豊かな動き、精悍な大型獣のしなやかな美しさ。太陽の日差しを受けて輝く梢、青空を横切るツバメ。ひいては、この豊かな生命を内包している地球そのものも巨大な生命体であるということ。

目にした時に「うわぁ~」と心が震えるこれらの景色や生き物を、幼い子どもたちにたくさん見せてあげていただきたいのです。

幼い子ども自体がまさに命のエネルギーそのもの

実はこの独特の感覚、幼いわが子をしみじみと見つめる時がもっともわかりやすいのです。気持ちが穏やかで落ち着いている時、子どもが何か望ましいことに夢中になっているひと時、あるいはグッスリ眠っている時、もう理屈抜きで可愛くてたまらない感情があふれ出してきませんか?

その時、自分の命のエネルギーが大きく強くなり、わが子に注がれるような不思議な感覚がするのではないでしょうか。何の見返りも対価も求めない、ただ惜しみなく分け与えるだけでお互いが満ちたりるエネルギー、もしかしたらこの感覚が、本当の意味で何かを愛するということなのかとも考えたりします。

そして、山の上からの雄大な景色や満点の星空などに心が動くスポットでは、この豊かなエネルギーが山や空から自分に注ぎ込まれるような思いがします。だから景色のよい場所はなんとなく気持ちがよいのではないでしょうか。

子どもたちというものは、命を輝かせるよう、なんらかのエネルギーが注がれる状態を作ることで、両親に本当の愛と命の意味を教えにきてくれたのではと考えます。そして、特に幼ければ幼いほど、子ども自身が正に命のエネルギーそのもの、生きるという意味そのものを体現している存在なのです。

成長すればするほど、だんだん知恵がついてしまって、複雑怪奇な行動をしてしまうのが人間ですが、赤ちゃんの行動は本当に人間がもって生まれた本質そのもの、人間の遺伝子に書き込まれた本来の行動そのものにより近いのです。赤ちゃんをよく観察していると、人間の本当の姿がよく見えてきます。

「釣り」で出会える、生と死の本質

また、命が失われることについても、わが子には、ただ「可哀そう」「悲しい」「辛くて苦しい」といった感情的な観点のみだけで生と死を語る人になって欲しくないものです。

日常の中で、私たちを取り巻く様々な自然現象を意識的に見せることによって、生命や生きていることについてのおぼろげな認識が子どもの中にできたら、いつか「死」のおぼろげな認識と出会わせる日が来ます。

仮に「生命」というものを表現するのに「愛情」や「エネルギー」という言葉を用いるとするならば、「死」に象徴されるのは「喪失」でしょうか。愛しいもの、美しいもの、豊かに心を満たし揺り動かす大切なものの喪失、失われてしまうことが死の本質かもしれません。

生と死の本質をもっとも深く意識できる機会は「食事」

そして、生と死の本質についてもっとも深く意識できる機会は「食事」と考えられています。動物は食べなければ生きていけません。言うならば、自分の生命エネルギーを生かすために他の生物の生命エネルギーを奪うのです。

子どもが赤ちゃんの頃、この事実について何の説明も解説も与えず、ただ事実のみをきちんと提示することが大切です。そしてそれをもっとも端的に教えてくれる機会のひとつに「釣り」が挙げられます。

子どもと「釣り」に行く最適な時期と準備

2歳代で、おしゃべりも活発になり、釣りをする上で体格的にも精神的にも問題ないと感じたときが適期でしょう。魚との駆け引きが釣りの醍醐味ではありますが、幼い子どもには長時間釣れないという苦痛は釣り自体を嫌いにさせてしまう最大要因になります。つかみ取りでも構いませんが、2歳ではかえって難しいので、入れ食い状態で釣らせてくれる自然環境のよい釣り場を、ご自宅から1~2時間程度の距離で探します。

まずは、「こんなに釣れたよ!」なんて話しながら釣り自体を楽しみます。釣り上げた後、バケツの中で泳いでいる魚の姿に、子どもはペットにも近い感覚を抱くことでしょう。

釣った魚の調理を子どもに見せて、「命を頂く」ことを伝える

さて、ここからが最大の目的である「命を頂く」という現実を見せつける時です。それまでも、知識として水族館や料理された魚を見て、おままごとでも魚料理の真似事をしてきていても、生きている魚の命が失われる様子を見るのは初めての経験です。

元気よく跳ねている魚をまな板に乗せてからは、お子さまに絶対に目をそらさないようにとだけ伝えます。そして頭を落とし、はらわたを掻き出すところをしっかりと見せるようにします。

食事が始まれば「さっきまであんなに元気だったお魚さんなんだね」「おいしいね」などと話して、きっとお子さまは魚に感謝をしながらしっかり1匹食べきってしまうことでしょう。その後も好き嫌いなく残さず食べる習慣が続いていけば、生と死の授業としてはなかなか上出来ではないでしょうか。

まとめ:「生死」のありのままの姿を偏見なく伝えよう

いかがでしたでしょうか?

命や生死にかかわる問題は、我々大人にとっても簡単に理解できるものではないですし、一生をかけて探求していくテーマだと思います。子どもたちにはそのありのままの姿を偏見なく理解できるように努めてあげたいものですね。

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