幼児教育と早期教育の違いとは?

No.06更新日付:2024年4月23日

子どもの教育の話題になるとき、【幼児教育】【早期教育】という二つの言葉を耳にすることがあると思います。この二つの言葉、一見類似しているように思われがちですが、特徴はもちろんのこと、方向性やメリットも異なるということをご存じでしょうか?

今回は、幼児教育と早期教育の違いをご説明するとともに、特徴やメリット・デメリットをご紹介します。さっそく、両者の特徴を見ていきましょう。

【幼児教育】の特徴とは?

では、まず【幼児教育】について、どんな特徴があるのか見ていきましょう。

発達段階に応じた遊びから、人格形成や自立性を養う

幼児教育の定義は施設によって変わることもありますが、一般的には「幼児に対する教育を意味し、幼児が生活するすべての場においておこなわれる教育を総称したもの」とされています。いわゆる習い事やスクールだけでなく、家庭や社会での教育も含まれます。

具体的には、生活の中で発達段階に応じた遊び・制作などを通じ、学習の基礎となる「自主性自立性主体性」を育てることを目的としています。

身体能力や言語能力といった生きるための基礎を身につける

幼児期は脳の発達が著しい時期であり、子どもは成長とともに身体能力や言語能力のほか、協調性・社会性などを身に付けていきます。

幼児教育ではグループでのお遊戯やコミュニケーションを通じて、持っている能力を集団の中で発揮していく方法を身につけていきます。幼児教育を通じて自立性や協調性など【生きる力】が育つことで、子どもが好きと感じるものへの興味を伸ばし得意なことを発見・強化してあげられることができます。

【早期教育】の特徴とは?

いっぽう早期教育とは、「主に知識や技術の習得、向上を目的として就学前からおこなわれる教育」を指します。具体的には習い事やレッスンなどが挙げられます。

ピアノ、英語などの習い事で特定の技能を習得する

代表的な早期教育には、ピアノ・英語など特定分野の技能や能力を伸ばす教育があります。早期教育は、知識や技術を学び特定のスキルを身につけることが目的です。

早期教育にはさまざまな種類があり、知育系、芸術系、運動系などがあります。代表的なものをご紹介します。

◆音楽(ピアノなど)

幼児期から始める習い事として定番なのはピアノレッスンです。これも早期教育の一つとなります。

ピアノを含む音楽教育は、早期から音楽に触れることで感性やリズム感、音楽的な表現力を養うことを目指す教育プログラムです。リトミックや歌、楽器の演奏などを通じて、子供たちの音楽的な能力を発展させます。音楽は子供の集中力や認知能力、社会性を高めるうえで効果的な手段とされています。

◆スポーツ(水泳など)

水泳やサッカー、体操などのスポーツは比較的幼児期に始めることが多いスポーツといえます。

これらの運動は、子供たちの健康や成長に寄与するだけでなく、リーダーシップ、協力、努力などの価値観も育むことができますが、主に技術を身に付けるためにおこなっている場合は早期教育ともいえるでしょう。

◆読み書き・そろばん

文字・数の学習など、小学校に入ってから学ぶものを先取りすることはいわゆる早期教育といえます。ひらがなの読み書き、そろばん塾での足し算・引き算など、小学校1年生で習うような内容を身につけるものが多くみられます。通信教育や市販のドリルなどを利用することもあります。

◆英語

英語の義務教育の開始時期がはやまったことで、早期教育として英語を取り入れる家庭も増えています。乳幼児向けの英語教室、プリスクール、市販の英語教材などで英語の早期教育がおこなわれています。

◆その他の早期教育

ほかにも、囲碁や将棋、右脳や左脳を鍛えるための教育など、早期教育にはさまざまな種類があります。

創造力、記憶力を育み、学習意欲や探求心を育てる

早期教育で期待できる効果は、幼児期からさまざまなスキルを身につけることで学習意欲や探求心を育てることです。できることが増えれば、子ども自身の自信にもつながりますよね。

また、新しい分野に触れることで好奇心を刺激し、子どもの世界を広げてあげることもできます。定期的に学習する習慣を身につけることも可能です。また、同じ年代の子どもを持つ親同士で交流を持ちやすくなるのも早期教育の特徴かもしれません。

【幼児教育】のメリット・デメリット

さて、ここからは幼児教育と早期教育のメリットデメリットをそれぞれお伝えしていきたいと思います。

子どもの自主性を高める・得意な分野を見出すことができる

幼児教育では子どもの自主性を高め、得意分野を見出すことができます。

幼児教育には、幼児の記憶力想像力好奇心の芽生えや成長を後押しできる力があるとともに、協調性社会性を育み、小学校に入学する前の基本的な能力に差を付けられる、というようなメリットがあります。また、仲間を増やすことで、集団行動に慣れ親しんでいくことが可能です。

専門的な能力がつきづらい

幼児教育は早期教育と違って、専門的な技能や能力を身につけることが目的ではありません。したがってデメリットとしては、「専門性がつきづらい」といった部分が挙げられます。

ただし、幼児教育では幼児期における脳の発達が著しい期間であるため、専門的な能力が身につかなくても人間として根本的な生きる力、記憶力や想像力の発達を促すことができます。また、専門性はつきづらいいっぽうで、集団行動や仲間とふれあう体験によって、小学校以降の生活や人間関係にいち早く慣れることをサポートしてくれます。

続いて、早期教育のメリット・デメリットについて述べていきたいと思います。

【早期教育】のメリット・デメリット

続いて、早期教育のメリット・デメリットについて述べていきたいと思います。

早くから音楽・算数など芸術性や論理的思考力を養える

まず、早期教育のメリットとして音楽(ピアノなど)や、足し算・引き算(そろばんなど)芸術性や論理的思考力を培って、「子どもの好奇心や得意分野を引き出せる」といった特徴があります。早期教育を通して、子どもがさまざまな体験に触れることで、好奇心が生まれやすくなるからです。幼児期において子どもの好奇心を引き出すためには、新しい経験や物事に接するきっかけを、親が提供することも重要です。思いもよらないものに興味を持つ場合もあり、子どもの可能性を広げることにつながるでしょう。

また、多くの事柄に触れるなかで、子どもの得意分野を引き出せることもあります。得意分野の専門的な教育を受ければ、さらに才能を伸ばすこともできるでしょう。

さらに、早期教育によってできることが増えると、子どもが「自分はできる」と自信を持つようになります。自信がつくことで、自己肯定感が高まり、子どもはほかの物事にもどんどん挑戦するようになるでしょう。結果として、さらに経験や能力の幅が広がります。

早期教育時に子どもに自信をつけてあげるためには、「よくできたね」「よく頑張ったね」などの肯定的な声がけをおこなうことが大切です。子どもは褒められると「もっと頑張ろう」と思うようになり、それが結果的にモチベーションの向上につながるからです。

早期教育は、子どもだけでなく親にとってのメリットもあります。幼児教室などに通う場合、先生やほかの親と交流する機会が増えるため、育児の相談相手を見つけることが可能です。

育児をしていると、日常的にストレスがかかる場面が多くなります。母親は育児に専念していることも多いため、日ごろ他人とコミュニケーションを取る機会自体が減少しがちです。ママ友とストレス発散することも、育児を24時間体制で行っているママには重要なのです。

子どものやる気がない分野をやらせる可能性がある

ここまで早期教育のメリットをお伝えさせていただきました。それでは、早期教育のデメリットは一体何になるのでしょうか。

以下の二つが、幼児期における早期教育のデメリットとなります。

1つ目のデメリットとして、「自主性や創造性の発達が遅れる可能性がある」ことが懸念されます。例えば、親に言われて何となく幼児教室に通ってはいるものの、先生から一方的に知識や技術を伝えられる場合のみだと、自主性、主体性がいつまで経っても身につかない可能性があります。そうならないためにも、事前に子どもが通う予定の教室情報を集め、子どもが主体的に学べるような環境の幼児教室を選ぶと良いでしょう。

2つ目のデメリットとして、早期教育の一環としていくつかの習い事をさせると、子どもに負担がかかると同時に、やる気のない分野をやらせてしまいさらにやる気を失くす、といった危険性があります。その結果、子どもに身体的・精神的な負担をかけてしまうことにもなりかねません。

あくまでも子どもが「主役」です。親がピアノや英会話教室などで子どもに過度の成果を期待してしまうと、大きなプレッシャーを与えてしまうことになります。早期教育でピアノ教室などに同伴する際には子どもに寄り添うような形で、子どもの様子を見ながら伸び伸びと学べる環境を作るようにしてあげてくださいね。

まとめ:子どもの意思を尊重しながら、家族みんなで考えよう

ここまで、幼児教育と早期教育についてお伝えさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

両者には「子どもの成長を願い、子どもに寄り添いながら育児をする」、という部分では共通している面もあります。

育児中の子どもの様子をよく観察し、教材や習い事と子どもの相性を見ることは、子どもが「楽しみながら学ぶ」ことに非常に効果的です。子どもがあまり好きではない習い事を強いるのではなく、楽しく学ぶことを最優先に「子どもにとって何が一番幸せか」ということを忘れないでいただければと思います。

子どもの成長段階に応じて興味・関心の対象が変化していきますので、大らかな気持ちで見守り、寄り添いながら子どもの成長を後押ししましょう。

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