小学校入学準備:お昼寝は何歳までさせていい?

No.170更新日付:2024年6月5日

「まわりの子はお昼寝していないのに、うちの子はまだお昼寝してる。もうすぐ小学校にあがるのに大丈夫かしら?」小学校入学が迫っているのにお昼寝の習慣が続いていると、このままで平気かな?と心配になってきますよね。お昼寝はいつ頃まで必要なのでしょうか。

今回は、睡眠をとることの意味やお昼寝を卒業させる方法をご紹介します。

子どもに睡眠が必要なわけ

米国の国立睡眠財団によると、3~5歳の子どもに必要とされている睡眠時間は10~13時間です。
子どもにとって睡眠は疲れを癒すだけでなく、心と身体の発達や学力の向上に必要不可欠なものです。では子どもに睡眠が必要な理由をもう少し詳しくみていきましょう。

身体を休める

子どもを見ていると、無駄だと思えるほどよく動き回っています。走り回ったり、その場でグルグル回っていたり、踊っていたり。子どもは普段の生活の中でも、大人からは想像できないほどの体力を消耗しています。そして、本人も気付かないうちにとても疲れをため込んでいます。たくさん遊んだ日は、よく夜に熱を出したりしますね。睡眠は、疲れた身体をリフレッシュし、エネルギーを回復させるための休息です。この休息が体の成長と発育に必要なのです。

情緒を安定させる

睡眠は子どもの情緒を安定させることにも役立ちます。大人でも眠くなると自律神経が乱れ、イライラしたり、不安感が増したりしますね。睡眠は、ストレスを受けたときに分泌される「コルチゾール」というホルモンを分泌し、ストレスから回復させるはたらきがあります。 その結果、イライラなどが軽減され情緒を安定させるのです。

免疫力を上げる

睡眠中には、ストレスによる免疫力の低下を防ぐ「メラトニン」というホルモンが分泌されます。また、ウイルスや細菌などに感染した時に分泌される「サイトカイン」という免疫系や炎症の調節をする小さなタンパク質分子は、睡眠によって分泌が促進されると言われています。

十分な睡眠を取ることは、免疫システムを強化し、病気に対する抵抗力を高めるのに役立ちますので、お昼寝も免疫機能をサポートする役割があると言えるでしょう。

成長を促す

子どもから大人に成長するために不可欠なのが「成長ホルモン」です。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、軟骨に働きかけ、骨の発達を促し身長を伸ばします。また、筋肉の発達も促します。他にも、新陳代謝を高めて傷ついた細胞を修復し、免疫力UPにも貢献します。

お昼寝は何歳までするもの?

4~6歳になると体力もついてきて、お昼寝をしなくても大丈夫になる子どもが多くなります。しかし、それは個々の成長にもよりますので、3歳でもまったくお昼寝をしない子もいれば、6歳でもお昼寝をする子もいます。ですから、「〇歳になったらお昼寝は必要ない」ということは明言できません。


でも、小学校で授業中に眠くなってしまっては困りますね。小学校に上がる直前になってもお昼寝をしているお子さまは、普段の生活を整えることからはじめてみましょう。

体内時計を整えよう

2017 年のノーベル生理学・医学賞で「体内時計」が話題となりました。体内時計とは、地球の自転による24時間周期の昼夜変化に同調して、ほぼ1日の周期で体内環境を変化させる機能のことです。

人間は通常昼間に活動しますから、体内時計も昼に活動をさせ、夜に休息を取るようにはたらいています。体内時計がきちんとはたらいていれば、日中に眠くならずに活動ができるはずです。

では、体内時計はどのように整えればよいのでしょうか。

1.朝は早く起きる

体内時計を整えるためには、朝早く起きて太陽の光を浴びることが大切です。

人間の体内時計の周期は24時間よりもやや長いため、体内時計のタイミングを外界の24時間周期の明暗周期に一致させるシステムがあります。これによって季節変化や、時差地域への急速な移動にともなう明暗周期の変化に体内時計を合わせることができます。

朝の強い光は体内時計を早め、夜の光はこれを遅らせます。つまり、太陽の光を浴びることで、脳が「朝」を認識し、体内時計をリセットできるのです。朝早く起きて、昼間に活発に活動すれば、夜は自然と眠くなるものです。

2.朝ご飯を食べる

体内時計を整えるには、朝ご飯も重要です。

体内時計は脳だけではなく、体の各臓器にもあります。臓器の体内時計は太陽の光ではなく、朝ご飯を食べることで「朝」を認識しリセットすることができます。朝早く起きても、朝ご飯を食べないと体の目が覚めず、体の中で時差ぼけのような状態になってしまい、体内時計が乱れてしまいます。

3.昼間は元気に遊ぶ

保育園や幼稚園に通っていれば、昼間はお友だちと遊ぶ時間になりますね。お休みの日も、できるだけ昼間に公園などに行って体を動かして遊ぶようにしましょう。昼間に体を動かせば、夜に眠る手助けとなります。

4.夜は早く寝る

習慣でお昼寝をしていると、夜に眠れなくなってしまいます。夜に寝るのが遅くなると次の日も睡眠が足りず、またお昼寝をしてしまいます。これでは悪循環です。

日本小児保健協会が行った幼児期の睡眠習慣に関する調査によると、3~6歳児でも夜10時以降に寝る子が増えており、子どもの生活リズムが年々夜型傾向になっていることがわかりました。

お父さんもお母さんもフルタイムで働いていて、仕事のあとは保育園や幼稚園にお迎えに行って、ご飯を食べさせて、お風呂に入れて、と忙しくなかなか早く寝かせられない、というご家庭もあるでしょう。また、家族で楽しいテレビをみていたらうっかり遅くなってしまった、ということもあるでしょう。

5~6歳の子どもには10時間くらいの睡眠時間が必要ですから、朝7時に起きるとしたら、夜10時には眠りについていないといけません。このように、お父さんお母さんの負担にならない程度に、起きる時間から逆算してスケジュールを立てるようにしましょう。


時間通りにお布団に入ってもすぐに眠れないお子さまには、寝る前に絵本を読む、部屋の電気を暗くする、など毎日決まった行動をとるようにすると、自然と眠りに入れるようになります。

5.休みの日もリズムを崩さない

平日にせっかく早起き・早寝をしても、休日に朝寝坊をしてしまっては意味がありません。体内時計は一度乱れると、整えるのに1~2週間かかるそうです。毎日同じリズムで生活していると、朝寝坊しようと思っても、いつもと同じ時間に目が覚めるようになります。大人も2度寝をして故意にリズムを崩してはいけません。朝は毎日同じ時間に起きること、「明日は休みだから」といって夜更かしをしないことを心掛けましょう。

まとめ:子どもの生活リズムは家族みんなで整えましょう

生活リズムはお子さまひとりで整えられるものではありません。お父さん、お母さんもこの機会に、一緒に生活習慣を見直していきましょう。夜寝る前はテレビやスマートフォンの使用をひかえたり、朝は元気に「おはよう」と挨拶するなど、ちょっとしたことからはじめるのでも大丈夫です。お父さん、お母さんが一緒ならお子さまも無理なくできるようになりますよ。

もし、入学までにお昼寝の習慣がなくならなかったとしても、心配しないでください。

小学校に入ったばかりの頃は家に帰ってくる時間も早いですから、もしお昼寝が必要であれば、無理せずさせてあげましょう。ただし、長時間のお昼寝はさせないこと。30分程度のお昼寝であれば、夜の睡眠への影響も少ないでしょう。

お子さまの様子を見ながら、焦らず見守ってあげましょう。

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